企業間交流会プログラム

①主催者挨拶

(富山県知事 新田 八朗)

②交付式

『とやま 女性活躍企業』認定証交付式

③紹介

企業での取組み事例の紹介
株式会社シンコー
株式会社ホシナパック

④ワークショップ講師

ワークショップ(西野 美冬氏)・企業間交流会

⑤閉会

〈司会進行〉廣川 奈美子氏

《 女性企業推進の現状と他社から学ぶ実践方法 》

講師紹介

西野 美冬

etincelle

15年間美容業界の人材育成等のキャリアを通じて、これまで延べ18,000人の女性たちに対するコーチングで培った経験を活かし、女性活躍および企業の成長を促進するコンサルタントへと転身。女性が自信と潜在力を発揮し、周囲に良い影響を与えるウェルビーイング人材育成を得意としている。
2021年度から富山県SDGs宣言事業の専門家講師を務めているほか、現在は企業の女性活躍推進、ダイバーシティ&インクルージョン(D%I)、ウェルビーイングの向上を目指す研修やコンサルティングを提供。さらに、女性が生き生きと活躍するためのグループコーチング「etincelle女神塾」を開講している。

業種を超えた交流を通して
女性活躍の推進策を模索

 会場ではまず、県が「とやま女性活躍企業」に認定した企業26社に対し、新田知事が認定証を交付。 「こうした取組みをたくさんの若い女性に知ってもらえるよう、今後も情報発信していただきたい。県も支援していく」と賛辞を送った。

 続いて、金属製品製造業の(株)シンコーと紙加工品製造業の(株)ホシナパックが自社の取組み事例をプレゼンした。 シンコーは女性管理職養成セミナーの開催や体力差をカバーするロボットの導入、社内アクティビティ活動などで今年「えるぼし」の三ツ星を獲得したことを発表。 また、ホシナパックは子育て支援と共に、日次採算システムによる徹底した現場管理で女性の働きやすさを向上。 パート従業員から管理職を登用し、現在は女性管理職が44%に達したことを報告。「今後も現場の声を聞き、時代に合った環境整備をしていく」と語った。

 ワークショップでは講師の西野美冬氏が「富山県は若い女性(15~34歳)の社会減が深刻で、企業の人材不足、顧客の縮小、婚姻数の低下、少子化といった問題が起こっている」と現状を紹介。 各企業が課題を解決するには、必要な人材として期待されているという所属欲求や、仕事でもっと成果を出したいという自己実現欲求など段階ごとに感じる欲求を、組織、上司や管理職、女性従業員が取り組むことにそれぞれ正しく整理することが大切と説明した。 最後に「発想力やバランス感覚に優れた女性が活躍できる職場を整備することは、企業価値の向上につながる。ウェルビーイング実現のためにも一歩踏み出すことが大事」と力説した。

 前半のグループワークでは、業種別のチームで各社の取組みや課題についてディスカッションを行った。 建設業のチームでは、業界全体の人手不足や伸び悩む女性技術者の採用に関する声が多く寄せられた。 メリハリのある勤務体系を実現するために、工事完了後にリフレッシュ休暇制度を導入するアイデアが提案され、共感を呼んだ。 情報通信業のチームでは子育て社員のサポートをテーマに意見交換を行った。 時短・在宅勤務制度を積極的に活用してもらうための要素として「職場の雰囲気や風土づくりが重要」と考える参加者が多く見られた。 実際の取組みとして、就業規則を変えて子どもが3歳になるまで育児休暇を取得できる制度や育児のための短時間勤務を13歳まで延長できる制度を整備した事例も報告された。 また、県が派遣している「女性活躍専門コンサルタント」のサポートが課題の改善につながったと話す声もあった。
 後半は異業種が同じチームとなってグループワークを実施。 他社の事例や取組みをふまえて意見交換し、女性活躍の推進策を考えた。 あるグループでは、採用を増やすための工夫について、会社HPや採用ページは若手社員の情報を中心に発信していることが挙げられた。 最近の傾向として、学生はWEB上で情報収集するケースが多く、男女比率や福利厚生を訴求するかが重要だと考え、有休取得率などのデータでいかに分かりやすく視覚的に打ち出していくべきかを検討すべきだと話し合った。 また別のグループでは、女性が管理職になりたがらない現状が共通の悩みだとし、「管理職を目指したいと思えるかどうかは上司の影響が大きい。 管理職にチャレンジしてみようと思わせる上司のコミュニケーションスキルが大事」という声が上がった。 具体的な方法として、まずは女性社員にどのようなキャリアアップをしたいのかヒアリングを行い、研修プログラムを導入することから始めたいという意気込みがあった。 参加者たちは他社の成功事例やアイデアなど多くの実りを得て、今後の取組みに生かそうという思いを強くしていた。

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